オーエスジー 渾身の新製品『GREEN TAP』のここが凄い! ~穴開け開発チーム 溝口さんに聞く~

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 昨年、10月に開催されたメカトロテックジャパンで話題をさらったオーエスジー株式会社(社長=大沢伸朗氏 本社:愛知県豊川市)の新製品である盛上げタップ『GREEN TAP』(グリーンタップ)の特長は、従来の盛上げタップを生産する際のCO2排出量を半減するため新しい製造方法を開発した点であり、工具開発面でもエコを意識した姿勢を押し出した画期的な製品であることだ。

 今回、この製品開発に携わったデザインセンター 開発グループ穴開け開発チームの溝口哲也さんに製品の特長や優位性、苦労話などをお聞きした。

新しい製造方法でCO2を削減

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模型で説明 

 ―昨年10月に発表したGREEN TAPはSDGsの観点から時流に合致した工具として大きな注目を浴びました。製品の特長を教えてください。
 溝口
 従来はタップに油溝が付いていましたが、GREEN TAPにはありません。形状にも工夫を凝らしています。従来の製品は、ねじ山が同じねじ山角度で連続していたのですが、GREEN TAPは常に変化しています。また、弊社が盛上げタップをつくる際のCO2排出量が、新しい製造方法を開発したことにより従来の半分に削減できます。これによりGREEN TAPを使用して頂くだけで環境貢献できます。
 ―新しい製造方法の着目点を教えてください。
 溝口
 コンピュータのシミュレーションを駆使して工具の開発面でもエコを意識しています。今回は大きく工具形状を変えたことによって従来のタップよりも安定して加工ができるので実際に使用するお客様にとっても機械の停止時間が短縮され、不良率も下がり廃棄物の削減にもつながり、サステナビリティーの面に貢献できるようになりました。また、形状を変えただけでなく、面の粗さも従来品よりも改善され加工性能も向上しました
 ―GREEN TAPの性能面についてはいかがですか。
 溝口
 従来品よりも長寿命です。耐摩耗性を強化し、面粗さが良くなっているので加工の抵抗値が低くなり、折損しづらいというメリットがあります。従来の盛上げタップと同じようにあらゆる被削材で使用することができます。

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