アマダマシナリー 形鋼ドリル・バンドソー複合機「WS-700VP」販売開始

 

 アマダマシナリーは、このほどWSシリーズの新たなラインナップとして、形鋼ドリル・バンドソー複合機「WS-700VP」の販売を開始した。

 「WS-700VP」は、穴あけと切断の工程集約による省スペース化・省力化を、ニーズの多 い700サイズでも実現している。H形鋼やチャンネル、アングル、コラムなどの様々な形状のワークに対応し、連続加工と角度切断が可能だ。また、3軸ATC(自動工具交換装置の搭載により、段取り時間を削減する。さらに、従来とは反対のかきあげる方向に切断する、 逆仰角(ぎゃくぎょうかく)切断方式を採用した。バリの発生を大幅に抑制するとともに、切断面精度も向上する。

 昨今、建設業界や鋼材業界においても、人手不足という社会課題の影響が顕著に現れ、自動化・システム化のニーズが高まっていることを受け、同社はこのような課題に向けて、穴あけ・切断の工程集約を推進することで、鉄骨一次加工における省力化・省スペース化に貢献する。

主な特長

1. 工程集約による省力化・省スペース化
 同マシンは穴あけ・切断の工程を1台のマシンに集約し、作業効率や生産性を大幅に改善した。従来のストレートラインでは、穴あけ・切断それぞれ2台のマシンにオペレーターを配置する必要があったが、同マシンでは複合加工により作業の効率化を実現した。また、設置スペースは従来のストレートラインと比べて約30%減少した。

2. 自動ドリル交換による作業性向上
 同マシンでは、V、R、Lの3軸にATC装置を搭載し、これまで手動だったドリル交換を自動化することで段取り時間を削減し作業効率を改善した。穴あけ加工中に待機軸のドリル自動交換も可能となり、加工時間も短縮できる。また3軸のATC装置には、異径ドリル、マーキングツール、タップツール、バリ取りツールなど各8本の工具が格納可能。工具冷却方式は水溶性切削油をミスト状にしてオイルホールより給油するセミドライ加工を採用し、環境面にも配慮している。

3. 切断面精度・品質の向上
 逆仰角切断方式を採用し、かき上げる方向に切断することで、製品下面バリの発生を大幅に抑制する。さらに、切粉の巻き込みも抑制され、切断面精度が向上する。また、0°~最大45°の角度切断を自動旋回により行うことが可能である。

4. 送材装置、自動搬入・搬出装置
 送材装置は位置決め可能な自走式キャレッジを採用。標準仕様で12000mmストロークをつかみ換えなく送材できるため、加工精度が向上する。また、尾端をクランプするグリップ部は、ワークに合わせ自動で位置決めと旋回が可能である。これにより、様々な種類とサイズのワーク送材に対応できる。さらにオプションの自動搬入・搬出装置により、ワーク搬入から製品仕分けまでを自動化し、稼働率の向上と作業者負担の軽減を実現する。


 

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