【令和6年 年頭所感】日本建設機械工業会/日本光学測定機工業会/日本金型工業会/全日本機械工具商連合会

「社会の持続的発展に貢献」
■日本建設機械工業会 
会長 本田博人

240101本田会長 新春を迎え謹んでお慶びを申し上げます。会員各社ならびに関係省庁、関係団体の皆様には平素より、日本建設機械工業会の活動に格別のご支援とご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。

 本年も工業会の設立理念である「調和と発展による世界への貢献」ならびに「共生と競争」のもと、工業会の活動の変革・発信を通じ、社会の持続的発展に貢献して参りたいという思いを新たにしております。

 昨年10月には訪日外国人観光客がコロナ禍前を超えるなど、ようやく以前の生活に戻りつつあると実感された方も多かったのではないかと思います。当工業会におきましても、通常総会や賀詞交歓会に加え、4年ぶりに会員研修会を開催するなど、事業の再開に加え、久しぶりの会員間の交流に嬉しさを覚えました。

 こうした中、建設機械の市場動向に目を転じますと、当工業会が公表した需要予測では、令和5年度(2023年度)の需要は、国内、輸出とも増加し、前年度比5%増の3兆1,921億円と3年連続の過去最高値を見込んでおります。また、令和6年度(2024年度)におきましても、国内、輸出ともに堅調に推移する予測となっており、更なる記録の更新が期待されるところです。

 この数年の好調の背景には、アフターコロナによる経済活動の再開・活発化や、停滞していた部品・部材の納品の改善、船舶需給の緩和などの影響が考えられますが、他方で、為替水準の急激な変動や、ロシア・ウクライナ紛争、イスラエル・中東情勢など直面する懸念材料も山積しております。

 また、中長期的にもGX対応、DX対応、国際的な環境規制強化、サプライチェーンの不安定化、人材の確保・育成、取引適正化、物流の2024年問題など課題も数多くあるため、担当の委員会・部会を中心に業界を挙げ検討を行い、関係省庁への働きかけを含め実行に移しています。
 
 我々工業会の使命は世界のインフラを担う日本の建設機械産業を支えることでありますが、従前に増して、上記の課題に対し積極的に取り組んでまいりますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願いいたします。

 最後になりますが、令和6年が皆様にとって安全で素晴らしい一年となりますように祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせて頂きます。

「安心・安全なモノづくりの実現に向け挑戦と提案を続ける」
■日本光学測定機工業会
会長 浜田智秀

240101浜田会長 明けましておめでとうございます。謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

 平素より関係者の皆様には日本光学測定機工業会の活動に、ご理解とご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。 

 昨年は、地政学的緊張の高まりなどの影響により産業界全体が伸び悩む中、光学測定機業界は、ほぼ前年並みの水準を維持しました。9月に開催した測定計測展2023にも、多数の積極的なお客様にご来場いただき、成功裏に終了することができました。関係の皆様方へ改めて感謝申し上げます。 

 このような状況で推移している背景には、我々を取り巻く市場の変化が進み光学計測の重要性が増していることの表れと考えています。自動車産業の大変革やデジタルトランスフォーメーションに伴い、電子機器需要は増加しつつ高度化しており、大きな変革が続いています。これらに必須な電子部品やデバイスには、極めて高い技術と信頼性が要求されます。検査や分析をこれまでの様な専用の施設や場所で行うのではなく、生産ラインの近くで常時モニター、解析しながら生産することが求められています。また、国内では労働人口の減少もあり、生産性の向上に向けた取り組みがさらに加速していくと考えています。 

 上記のようなマーケットからの要望を実現するため、光学測定技術を核とした新たな測定の重要性が益々高まっています。光学測定技術は、もともと得意な可視光領域だけでなく見えない光も応用することで、従来は検出困難であったものを数値化できます。また、長所である大量な計測データの瞬時取得によって、今まで見逃していた現象・事象の把握と新たな評価方法を確立させ、検査・測定の自動化、省力化のなお一層の向上を飛躍的に図ることが可能となります。 

 SDGsをはじめとした社会・環境関連の観点では、不良品削減だけでなく手戻り工程を抑えることにも貢献することができます。人間の恣意やバラつき、不確かさの入る余地がないより安心・安全なモノづくり実現に向け、新たな挑戦と提案を続けて参ります。 

 ダイナミックでスピード感のある大きな時代変化の流れの中、それに呼応する形で、光学に基づく切り口を武器に非破壊・非接触型測定機を主としたリアルタイムな光学測定技術を深化させます。あらゆる課題を見える化・顕在化させることによって素晴らしいモノづくり、コトづくりを実現し、価値の共創へ貢献して参りますので、今年もよろしくお願い申し上げます。

「変化を先取りした活動を着実に進めていく」
■日本金型工業会
会長 小出 悟

240101小出会長 令和6年の新年を迎えるにあたり、会員の皆様をはじめ関連官公庁、関連団体の皆々様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。

 昨年はコロナ騒動で3年にわたり制限された様々な催し物が、堰を切ったようにコロナ前の環境に戻ろうとし、コロナ感染の恐れが有りながらも面直の心地よさに酔いしれた一年であったように思います。もう一つ思うことは世界紛争です。終焉させる手段が見つからないまま時が過ぎ、そうしている間に新たなパレスチナとイスラエルの紛争が勃発、ウクライナを忘れてしまうほどに深刻化したことは、本年にも大きな試練の火種になると言えるでしょう。様々なことが短期間で影響を及ぼしあうグローバル化した社会は、世界の様々な環境を思いもよらぬスピードで激しく変化させ、日本にもその影響が大きく及ぶことになるでしょう。国民一人一人の生活はもとより、あらゆる産業界もその変化に柔軟に対応することが求められております。金型業界もその悪条件の中、例外なく影響を受け淘汰の波に晒されながらも、縁の下の力持ち的立場を堅持することで、OEM業界を支えているという自負のもと、持続可能な環境を模索し変化対応することが、今は必要なことであると確信し研鑽を重ねている次第です。

 令和6年は社会環境・経済環境が大きく変化しつつも一つ一つ未来に向かっての動きが確認できていく年であると感じております。おそらく変化は微々たるものの連続でしょう。私たちが大きく依存している自動車業界も、昨年東京で開催した東京モーターショウならぬジャパンモビリティーショウもその一例でしょう。名称が変わり中身もそれに伴い変化したと思われたのは私だけではないと思います。何がどう変化するのだろうとまでは分からないが、変化を間違いなく五感で感じたように思えました。世の変化は気付かないうちに少しずつ変化し、気付く頃には手に負えない状況になっていることは歴史を探っても容易に知ることができるでしょう。

 昨年は日本金型工業会が世の中に発信した「金型取引ガイドライン」がブレークした年であったと思います。発信した側からはそのように感ずるのですが、それを問われる皆様はどうなのでしょうか?周りから良いものを作られたねとお褒めというか、労いというか言葉を掛けられればうれしいものです。そんな意味でも会員皆様の日頃のご協力には感謝が絶えません。本年も変わらぬご支援を更にいただけますようお願い申し上げます。

 昨年から継続的により進化するであろう事柄に、カーボンニュートラル、DX化の中での技術情報管理、サイバーセキュリティ―等の対応が要求されるように思います。社会的にもそろそろ動き出さねばという機運も高まってきたように思います。

 また、昨年も申し上げましたが変化の激しい時代であるからこそ「人」の重要性に目を向け業界としても企業としても人の成長事業にこそ力を再投入する。そうする事こそが持続可能な業界環境を導き出す原点であるように感じます。AI技術も自動化技術も人あって初めて出来上がる技術であることは疑いのないことです。したがって日本金型工業会も昨年から引き続き教育プログラムの充実を図っていく所存です。これまで以上の会員企業の皆様のお力添えはもとより、関連官公庁、関連団体の皆様のご協力も得ながら、一般社団法人日本金型工業会は変化を先取りした活動を着実に進めていく所存でおりますので、皆様のご理解ならびにご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

「全国大会を実りある大会にしていく」
■全日本機械工具商連合会
会長 坂井俊司

240101坂井会長 新年、明けましておめでとうございます。 

 昨年は新型コロナウイルスも5類になり、制限、制約も緩和され経済活動はじめ様々な事が以前のように行われるようになりました。一方、ウクライナにおける戦争・イスラエルでの紛争という地政学的な問題、国内に目を向けるとエネルギー、資材の高騰、円安等もあり大変な1年ではなかったかと思います。また、コロナ禍の3年間で加速したDX化やサスティナブル社会を目指す大きな波は、我々機械工具業界にも大きな課題であると強く認識することとなりました

 そのような状況の中で昨年はOMJCさんが主体となり、大阪において全国機械工具商青年部総会を開催しました。10月には全国大会を名古屋で開催し、当日はアイリスオオヤマの大山会長のご講演と、機械工具商のDXという内容でパネルディスカッションを行い各社での取組状況を報告いただくとともに、出席各社の意識向上といろいろな情報交換をおこないました。また、メーカーさんの会合も以前のように活発に行われるようになり、展示会も様々な形で開催され、やはり皆さんがリアルな情報を期待されているのだと実感しました。

 さて、引き続きDX化、物流の2024年問題また労働力人口の不足等、業界としても社会としても大きな課題となっており、機械工具業界もその対応は検討していかなければならず、各組合の会社様においても取り組みの強化が必要ではないかと感じています。全機工連としてもできる限りの情報発信をしていきたいと思います。

 次回全国大会は、来年東京で開催の予定です。大きく世の中の状況が変化する中でテーマを絞るのも難しい状況ですが、実りある大会としていきたいと思います。

 最後になりますが、皆様のご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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