DMG MORI SAILING TEAM 白石康次郎選手と次回Vendée Globe2024挑戦へ

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写真右:DMG森精機 森社長 左:アジア人初の完走を成し遂げた白石選手

 DM森精機(社長=森雅彦氏)のプロフェッショナル外洋セーリングチームDMG MORI SAILING TEAMが、3月31日(水)に東京都内の帝国ホテルで記者会見を行い、スキッパー白石康次郎選手とDMG森精機の森社長が登壇し、Vendée Globe2020-2021を完走したことの報告と、今後の活動方針について発表した。

 Vendée Globe2020-2021では、レース6日目にDMG MORI Global One号のメインセールが破損するも、船上で白石選手が単独で修復、レースを続行し、単独無寄港無補給、最も過酷といわれる世界一周レースにおいて、全33チーム中16位で、アジア人初の完走を成し遂げた。

 また、世界一周をするレース中には、一般商船や海洋調査船の航行が少なく、研究調査がまだ行き届いていない南氷洋等を含む合計6箇所で海洋マイクロプラスチックのサンプルを採集した。会見中に、白石選手よりJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)地球環境部門 海洋生物環境影響研究センター長の藤倉克則氏に採集したサンプルを提供した。今後JAMSTECにて、研究調査が行われる。

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写真中央:JAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)地球環境部門 海洋生物環境影響研究センター長 藤倉克則氏 

 また、今回の会見では下記の方針で活動していくと発表した。
 ①    白石康次郎選手とVendée Globe2024に挑戦
 ②    日本にもっとヨット、セーリング文化を普及
 ③    若手スキッパー、エンジニアの育成

 4年後の次回「Vendée Globe2024」に白石康次郎選手と出場し、レース完走と8位入賞を目指す。新艇は建造せず、Vendée Globe2020を走り抜いた『DMG MORI Global One号』をさらに改良させ、2022年より予選レースに出場する予定。

 日本においても欧米のようにヨットやセーリングがもっと身近に感じられるよう、セーリング文化を普及させていきたいとの考えから、この夏、『DMG MORI Global One号』を日本に持ち込み、日本国内3つの港(暫定で横浜、愛知、神戸)でイベントを開催する。スポンサー、メディア、ヨットおよびセーリングに興味関心のある方々に加えて、地域の小学生やご家族など、幅広く参加を募り、乗船体験や艇内部を見学する内容を計画している。また、国内レースへの参加も予定している。

 世界に挑戦する若手外洋スキッパー、ショアクルーとエンジニアの育成に取り組み、若手の登竜門として位置づけられる全長6.5メートルの艇「Mini6.50」クラスを当チーム拠点のあるフランスと日本に導入する。小型かつ安価で取扱いやすいことから世界中に多くの競技者がおり、全長18.28メートルの「IMOCA60」クラスを操るVendée Globeのスキッパーも、まずはMini6.50クラスから始めるトップセーラーがとても多いという。
 

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