憎い新型コロナ! 展示会業界驚きの損失額

新型コロナウイルスの影響で、非常に苦しい状況に立たされているのが展示会業界だ。いやいや、展示会業界だけではない。出展各社においても開発技術を詰め込んだ新製品をアピールする場であり、商談の場でもあるため、その影響は大きい。

さらに、大きな展示会ともなると、各媒体も特集を組む。展示会がぶっ飛んでしまうと、紙(誌)(画)面を埋めるネタがなくなってしまう。展示会がぶっ飛んでいく痛手は業種を超えて計り知れないのだ。

日本展示会協会によると、東京ビッグサイトは東京オリンピック・パラリンピックのプレスセンターとして使用するため、2020年11月まで述べ20カ月にわたり、利用が制限されている。これだけで、主催者や支援企業、出店者併せて8万3000社以上が約2.5兆円の売り上げを失うと試算していたが、新型コロナウイルスの猛威は様々なものを巻き込みながら暴れ回り、今年の2月下旬以降だけでも約350本の展示会が中止・延期を余儀なくされているとした。

先日、新型コロナウイルスの影響を受け、東京五輪が延期になったと発表された。その煽りを受け、会場の確保が困難であることから、本年12月に開催予定だった製造業の祭典「JIMTOF2020」も中止となった。おそらく苦渋の決断だったに違いない。残念だが、早期にスパッと英断してくれたお陰で、ダラダラとしなくて済んだ。もし、この決断が遅れればその分、各社の懐にさらに深い爪痕が残る可能性があった。

もともと東京五輪が延期となった時点から、残念な予感は薄々あった。東京ビッグサイトの東・東心展示棟や西・南展示棟が、2020年12月以降においても、プレスセンターとして据え置かれるからだ。

同協会は、さらに1年ほどビッグサイトが利用できない可能性を示唆し、「もし、予定通り展示会が開催できないと、さらに1.5兆円の損失が生まれ、3年間合計で13万社4兆円の売り上げが失われる」として、現在、要望書を東京都、東京都議、自由民主党「展示会産業議員連盟」ならびに経済産業省へ提出している。

損失額の概算

(日本展示会協会試算)

(*この損失額の概算は、東京ビッグサイト東展示棟・東新展示棟・西展示棟が引き続きプレスセンターとして据え置かれ、2021年11月まで利用ができなかった場合を想定)。

なかなかパンチの効いた額だが、新型コロナウイルスによる大打撃は、東京だけでなく、様々な地域でも各社のプライベートショーを含め、様々なイベントが相次ぎ中止となっている。

どんな展示会でも、出展各社はその展示会に合わせ、営業を開始したり、社内では新製品の開発に注力したり、広報はブースのレイアウト等を含み、イベント企業の手配なども行わなければならず、会社全体が大忙しだ。しかも例外なく、資金がかかっている。

こうしたときに懸念されるのは、モチベーションの低下だ。モチベーションを維持しながら仕事をこなさなければならないことの、なんと難しいことか。

現在、私たちは紛れもなく、新型コロナウイルスの破壊的な影響を受けている。この現実を受け止め、あらゆる知恵を絞りながら打破していくしかない。