【補足】牧野フライス製作所 コストパフォーマンスの高い5G ネットワークを構築

 現在、ITが猛烈な勢いで進歩し、製造業に革新をもたらせていますが、新しい用語等もバンバン出てきており、5G活用・・・・といっても馴染みのあるTVCMのイメージとは違う製造現場は、一部の専門家を除いて、理解するのに難しいかもしれません。

 というわけで、今回、掲載しているMAKINOのニュースについて、「なにが先進的か」、「なぜコストパフォーマンスが高いか」に焦点を絞り、さらに補足をしたいと思います。

 おそらく同社の発表は、現在、「5G」導入を検討されている企業の課題解決に向けてヒントにもなるでしょう!

 MAKINOの先進的でコストパフォーマンスの高い5G ネットワークを構築したニュースはコチラ↓
 https://seizougenba.com/node/12770

 今回のニュースのポイントは、2つあります。
 
 ① ローカル5Gではない。
 ② インターネットを介さずにクラウドサービスを使用できる。

 つまり、ユーザー企業の取るリスクが低いんですね。(5G設備を購入も運用もしない)。

では、この二つのポイントについてさらに説明すると―――。

 (1)「ローカル」5Gではない
 
 昨今、メディアの紹介する5Gの事例はローカル5Gが目立ちますが、これが検証止まりで本格的な展開と活用が進まないという見方があります。この理由として、

 ① 5G設備(機器)を企業で購入するコストが大きく、免許取得や運用も大変
 ② ユーザー企業には通信キャリアのように4G/5G設備を運用するノウハウが無い
 ③ 5G設備(機器)のアップグレードは、サービス提供者の通信キャリアが行う(→今回発表したMAKINOは、その費用負担も作業手間も不要というメリットがある)――ことが挙げられます。

 (2)インターネット介さずにクラウドサービスを使用できる

 このメリットは主に下記の3つ。

 ① 世界で4社の通信キャリアしか提供してないAWS Wavelengthを活用
 ② 通信キャリアの設備内にクラウドサービスのサーバが実際に置いてある
 ③ キャリア5Gからクラウドサービスの接続までインターネットを通らないことから、通信の遅延が低く安定し、安全に使える。

 (3)ユーザー企業のとるリスクが低い理由
 
 ① 高額な5G設備(機器)を購入も運用もしない(→提供されるサービスを使うだけ)
 ② 企業内に5G設備(機器)を運用するノウハウも体制も不要
 ③ 5G通信規格の標準化が進んでも、5G通信のサービスを手間なく使い続けられる(→
 (機器はキャリアの資産であり、アップデートはキャリアが行う)。

 MAKINOが先進的な5Gネットワークを構築するという内容には、今後、様々な企業に革新をもたらす最先端が詰まっています。製造現場がものすごいスピードで変化していくのを目の当たりにして、こりゃ~皆様についていくのも大変だ~と汗が出ました。

 そういえば、同社は昨年、従来のねずみ鋳鉄より60%の軽量化を実現した同社は田島軽金属などと共同で新素材「ATHUM(アシウム)」を開発しています。製造業が熾烈な国際競争力に打ち勝つための技術をどんどん展開しているようですから、ますます楽しみですね。