注目記事 2018年分

【レポート】ヤマザキマザックが「JIMTOF2018 アンコールフェア」を開催! ~サンダーバードとのコラボは“技術で社会や未来に貢献する”思いの表れ~

 ヤマザキマザックが、11月29日~12月1日までの3日間、同社美濃加茂製作所 ワールドテクノロジーセンタで「JIMTOF2018 アンコールフェア」を開催した。本年11月1日から6日までの6日間、東京ビッグサイトで開催された「JIMTOF2018」で同社は、「DISCOVER MORE WITH MAZAK~共に未来へ~」をテーマに、EV化やAI並びにIoT化、自動化・省人化に対応するための革新的な機械や生産システム、加工方法やソフトウェアの提案をした。このアンコールフェアには、JIMTOF2018へ都合が合わず来場できなかった方や、開催中にゆっくり見学することができなかった方、より具体的に出展機の仕様、性能を確かめたいという方などに特化した展示会で、会期中には前回を上回る約3000人がJIMTOF出展機をはじめとする最新ソリューションを見学し、国内ユーザーの設備意欲の高さを反映した展示会となった。

日本金型工業会が「第45回金型の日記念式典」を開く

 日本金型工業会(会長=小出 悟 小出製作所社長)が11月22日、名古屋市内のANAクラウンプラザホテル・グランコート名古屋で「第45回金型の日記念式典」を開催し、永年勤続優良従業員表彰などが行われた。

 金型の日は昭和32年11月25日に日本金型工業会が設立されたことから、11月25日を金型の日と定め記念式典を開催している。本年は25日が日曜日となり、連休が重なったこともあり、22日の開催となった。

三菱日立ツールが「グローバルソリューションセンター 東部ステーション」オープン ~金型総合技術ステーションを目指して~

 三菱日立ツール(社長=増田照彦氏)が、金型加工ユーザーに対する技術サポート強化を目的として、千葉県成田市の成田工場内に「グローバルソリューションセンター 東部ステーション」に新社屋をオープンした。10月23日に開所式を行い、11月1日より稼動している。

 同社では“お客様の夢の一歩を走り続け、道の領域にも果敢に挑戦する”ことをモットーに、金型業界にさらなる“加工イノベーション”をもたらす決意を込めて、2017年5月に新ブランド『MOLDINO(モルディノ)』をスタートさせている。東部ステーションに新社屋をオープンしたことで、金型業界への新たな課題に対し加工検証機能の充実を図り、国内だけでなく海外の顧客へのより細かなソリューション提案の実現を目指す。新しくなったグローバルソリューションセンター 東部ステーションを取材した。 

「JIMTOF2018」がいよいよ開幕! 製造現場ドットコムが選んだ各社の見所を一挙公開!

 「JIMTOF2018(第29回日本国際工作機械見本市)」が11月1日(木)~11月6日(火)まで東京ビッグサイトで開催される。今回のテーマは「未来へつなぐ、技術の大樹」。
 この展示会は、工作機械と関連製品はあらゆる工業の基盤となることから、工業立国・日本の技術水準を映す鏡として国内外から高い感心を集めている。充実した併催企画に加えて、高度な情報交換の場として世界中から注目されている工業の祭典だ。今回は、日本をはじめとする世界21カ国・地域から1,085社から出展、JIMTOF史上最大の5,525小間で、先端技術がつまった製品を世界に向けて発信する。

 製造現場ドットコムが選んだ注目企業の見所を紹介する。(アイウエオ順)
 (アマダグループ<アマダ/アマダマシンツール/アマダサンワダイヤ>、イスカルジャパン、イワタツール、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、北川鉄工所、キタムラ機械、黒田精工、住友電気工業、大昭和精機、ダイジェット工業、タンガロイ、DMG森精機、ナガセインテグレックス、日進工具、不二越、ブルーム-ノボテスト、牧野フライス製作所、マパール、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業、ヤマザキマザック、ユキワ精工、碌々産業)

黒田精工 工機部門が長野工場から富津工場へ完全移管しリニューアル! ~90年以上の経験と精密技術でオンリーワンを確立~

 1925年の創業以来、数多くの産業界をサポートし続けている黒田精工(社長=黒田浩史氏)の強みは、歴史に裏付けられた技術力をもとに多岐に亘る要素技術を保持していることだ。測定・計測、熱処理、精密加工・組立、精密機器・治具・工作機械などの要素技術と豊富な商品を開発している。同社の商品群は、家電、自動車、医療、電子機器、機械といった幅広い分野で活躍し、同社の精密に対する強いこだわりは、“必要なものは自らつくる”という姿勢にも表れており、世界における産業高度化を支えている。

 同社の国内製造拠点は4拠点。千葉県内には、富津工場、かずさアカデミア工場、旭工場の3工場がある。昨年12月、工機部門を富津工場に移管した長野工場は金型専門工場となった。富津工場を訪ね、牧元一幸取締役事業部長(以下牧元取締役)にお話しを伺った。

ダイジェット工業 営業企画室はフットワークの軽さが魅力! 

 超硬工具メーカーのダイジェット工業(社長=生悦住 歩氏、本社:大阪市平野区)の優位性といえば、材料・工具設計から最終製品の工具までを自社一貫生産を実現していることだろう。開発や生産の全て行うことで総合的な技術力やノウハウの蓄積とともに、品質の安定性を保っている。また、同社の売れ筋商品には、平らだから『タイラードリル』、オール超硬シャンクアーバ『頑固一徹』と過酷な加工条件でも威力を発揮する『G-ボディ』、この2つを組み合わせると“頑固G-ボディ”となるなど、分かりやすくてユニークなネーミングの商品を市場投入し、商品の魅力を存分にアピールしている。販促活動やキャンペーン企画が魅力的で特長的な企業でもあるのだ。

 ご承知の通り、いくら優れた技術が詰まった商品でも売れなきゃ意味がない――という厳しいビジネスの世界で、同社の販促活動を担っているのが、有吉倉則室長が率いる営業企画室 営業企画課だ。主任の草野由佳里さん、伊佐治良文さんとともに3人で切り盛りをしている。今回、同社の営業企画室にスポットを当て取材をした。

ファナック 稲葉会長兼CEOに聞く「製造業の現在・過去・未来」 ~高度な自動化による生産工場の凄みを見た~

 今や生産性革命への取組みは、世界各国において喫緊の課題として認識されている。ドイツが数年前に打ち出した“インダストリー4.0”の概念に触発された日本や米国、中国も次々と国家プロジェクトを打ち出したことは記憶に新しい。現在、IoTやAI技術を活用したスマート・マニュファクチャリングの実現を図る取組みは各国で競われており、デジタル時代を勝ち抜こうとしている世界中の企業は熾烈な覇権争いの中にいる。

 この時代において、現在、“地上で最も重要な製造業”と言わしめ、世界中から注目されている企業といえば、レモンイエローが印象的なファナックだ。1972年の設立以来、強力な開発力を基盤に発展を続けてきた。富士山麓に展開する標高1,000メートル、広さ53万坪にわたる雄大で四季折々に美しいファナックの森には、本社、研究所、工場、テクニカルセンタ、ファナックアカデミ、厚生施設などが設置されている。普段は滅多に足を入れることが出来ないファナックの森を訪ね、今回、稲葉会長が考える製造業の現状と課題、未来像などを伺い、同社の自動化生産ラインを見学した。

【技術】整形外科用部品の機械加工に新たな戦略 ~セコ・ツールズ~

 整形外科置換術や修復術に対する需要は、さまざまな要因により、ますます高まっている。整形外科用部品には、人工関節に加えて、事故による負傷や病変部の修復・補強に使われるプレート、ロッド、ピンなどがある。

 人々の寿命が延びてきているため、加齢に伴う関節炎や骨粗しょう症が増加し、それが整形外科用部品の需要を押し上げている。また、世界的に体重超過と肥満が増加しているため、関節部への負担も大きくなっている。さらに、ほとんど体を動かさない人から積極的に運動する人まで、それぞれのライフスタイルの幅が広がっていることも、身体の一部を置換することに対する需要増につながっている。新興国の経済成長に伴い、整形外科術を受ける資金的余裕がある層も拡大している。Global Market Insights コンサルティンググループでは、世界的な整形外科用機器市場は 2024 年までに 500 億ユーロ(530 億ドル)へと成長すると予想している。

(著者:セコ・ツールズ Jan-Willem van Iperen(医療製品エンジニア)、 Ruud Zanders(Jabro 製品マネージャー)

安田工業が約10年ぶりに内覧会を開く ~圧巻の5軸マシンがズラリと並ぶ!~

 安田工業(社長=安田拓人氏)が7月5日、本社工場(岡山県浅口郡里庄町)で工場見学やセミナーを兼ねた内覧会を開催した。今回は、同社の5軸マシンがタイミング良く一斉に組み上がったこともあり、同社では約10年ぶりの内覧会となった。

 最近は工作機械が絶好調。売れてしまえばモノがないうえ、展示会があっても会場内で大型マシンを展示するのは難しい。このような時流の中、今回は5軸マシンが一斉に並ぶ様は滅多にない機会とあって大盛況。103社233名が足を運んだ。

 10年ぶりの内覧会をレポートする。

常に新分野へチャレンジ! 大平工具製作所の底力

 「加工は見えない箇所ほど難しい」と話すのは、創立65年以上の歴史がある大平工具製作所(社長=水谷秀樹氏、本社:三重県松阪市大平尾町72)。従業員14人(2018年現在)が在籍する勢いの良い企業だ。水谷社長は、3代目にあたる。もともとは、タップのレンチをつくっていたのだが、時代も流れ、外注先の高齢化等もあり、父親の代で機械加工を始めたといういきさつがある。いつの時代も新分野へ挑戦した同社は、現在、主要設備も豊富で縦形マシニングセンタ、5軸マシニングセンタ、ワイヤーカット放電加工機、平面研削盤、細穴放電加工機等がズラリと並ぶ。アルミ深穴加工や難削材加工にも定評があり、信頼も厚い。

 優れた加工がどんなものなのか――といっても、守秘義務も多く、見せられないことが多い町工場だが、同社が手掛けるクオリティの高い難加工や、経営者の本音を取材した。