イスカルジャパンが「2018UTS」を開催 ~ユーザーの具体的な紹介事例が人気~

セミナーの様子
セミナーの様子
 イスカルジャパン(社長=小宮信幸氏)が6月8日、同社神戸テクニカルセンター(神戸市中央区港島南町)で「2018UTS(ユーザーテクニカルセミナー)」を開いた。

 同社では、毎年このUTSセミナーでイスカル独自の新製品を紹介しており、好評を博しているが、今年は『Machining Intelligently』をテーマに掲げ、“賢い、高能率加工”を実現するための「IQ(High Q Line)製品を展開し、それはISO旋削工具、穴加工用工具、ミリング工具、グリップ工具などイスカル製切削工具全般に渡っている。

 セミナーでは、最新のイスカル工具と特殊複合ツールの紹介(デモ実演を含む)、並びに“ユーザーのユーザーによるイスカル製品による具体的な成功事例の紹介をした。同社では、「コストダウンと生産性向上を通して、生産性、収益アップのヒントに繋がるものと確信している。」としている。

ユニークなアイデアを活かした高能率加工の実現がコンセプト

小宮社長
小宮社長
 小宮社長はあいさつの中で、「イスカル工具を通じての情報交換の場としてユーザー自身で成功事例を発表していただくことにしている。通常メーカーのセミナーというと、商品や事例の紹介が一方通行になりがちだが、ユーザーに発表していただくことにより、このセミナーの事例が加工に皆様の参考になるものと確信している。」とUTSセミナーの目的を話した。

 また、イスカル社と同社の拠点があるイスラエル、イスカルジャパンについて、「イスラエルは中東の国で、石油も出ない資源も少ない人口800万人ほどの小さな国。イスラエルの言葉に“神はアラブに石油を、ユダヤに知恵を与えた”とある。したがって小さな国であるイスラエルの資源は、独創的なアイデアだ。現在のイスラエルはそのアイデアを生かすため、政府のバックアップもあり、START-UPで湧き上がっている。START-UPとは、ユニークな発想でアイデアを出し、その実現のために会社を興し、そしてパートナーを見つけ、さらに発展を目指すものである。分野もIT、AI、セキュリティ、製薬等々多岐に亘っている。」と紹介をしたうえで、有名なSTART-UPを「自動車の最も重要な課題である自動運転の画像認識でトップを走るモービルアイ社がある。世界中の多くの有名自動車会社がこの会社と連携をしている。イスラエルはアイデアを非常に重要視する国だ。」とイスラエルについて説明をしたあと、「イスカル社は1952年にイスラエル北部の町、ナハリヤで創業した小さな工具メーカーだった。1978年にユニークなアイデア工具である世界初の自己拘束式突切工具“セルグリップ”の開発以降、毎年ユニークな新製品を多数金属加工業界に届け、現在は世界第2位の超硬切削工具メーカーに急成長してきた。」と述べた。

モニターを使用したデモ加工に参加者も釘付けだった。
モニターを使用したデモ加工に参加者も釘付けだった。
 また、「イスカルジャパンはイスカル社の製品を日本市場に届けるため、1994年に開設され、今年で25周年を迎えることができた。これも皆様のご愛顧のお陰である。」と感謝の意を表した。

 小宮社長は、イスカル製品のコンセプトを「ユニークなアイデアを生かしての「Fast Metal Removal(高能率加工)である。」とし、セミナーでは、加工現場の生産コスト削減を実現するため、『HIGH IQシリーズ』工具を始めとする高能率加工工具を担当者が詳しく説明をしたあと、デモ加工を行った。

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